COLUMN / 商品開発・ブランドプロデュース/大ヒットへの道
どのような商品が大ヒット商品になるのか?
① 唯一無二の商品であること
長年、美容業界で数多くの商品に携わってきましたが、「これは売れるかもしれない」と直感する商品があります。その共通点は、他にはない唯一無二の価値を持っていること です。以前、ある化粧品の開発に携わった際、それまで美容医療の分野でしか見たことのなかった技術を応用した原料に出会いました。
私は美容医療ライターとして最先端の美容医療を取材してきた経験があったため、その説明を聞いた瞬間に、「これは面白い」と感じました。それまで美容医療でしか体験できなかった世界観を、化粧品で表現できる。そう思った瞬間に、「どのような切り口で PR をすればメディアが興味を持つか。」
「どんな方に使っていただきたい商品なのか。」「どのようなブランドへ成長していく可能性があるのか。」そんな商品の未来図(青写真)が自然と頭の中に浮かびました。
もちろん、新しい技術であるほど、安全性の確認は欠かせません。私は何度も原料メーカーへ質問を重ね、実際に韓国の開発メーカーまで足を運び、開発者の社長様にも直接お会いしました。製造工程や品質管理、開発への想いを自分自身の目で確認し、「これなら自信を持っておすすめできる」と確信できたからこそ、商品開発や PR のお手伝いをさせていただきました。
私が商品を見るときは、「今売れるか」だけではありません。この商品には、ブランドとして育っていく力があるか。そんな視点で、一つひとつの商品と向き合っています。
② 効果が伝わりやすい商品であること
もう一つ、私が「売れる商品」だと感じるのは、魅力や変化を体感しやすい商品です。美容商品の広告には薬機法というルールがあり、企業は商品の魅力を自由に表現することができません。本当はもっと伝えたいことがあっても、広告として表現できる範囲には限りがあります。
だからこそ私は、使った方が「これは良かった」と自然に感じられる商品は強い と考えています。例えば、鏡を見て違いを感じたり、思わず誰かに話したくなったり。言葉で説明しなくても、体験そのものが商品の魅力を伝えてくれる商品です。
長年 PR に携わる中でも、そのような商品は口コミが広がりやすく、メディアにも取り上げられやすいと感じてきました。もちろん、雑誌も薬機法を守らなければならないため、劇的な表現はできません。それでも、写真で魅力が伝わるもの、体験した編集者が「紹介したい」と思えるもの は、企画として採用される可能性が高くなります。
つまり、美容商品は「言葉で売る」のではなく、体験で伝わる商品ほど強いということです。だから私は、商品を見るときに「何を伝えるか」だけではなく、「お客様がどんな体験をし、どんな口コミが生まれるだろう」と考えるようにしています。
③ 関わる人みんなが利益を出せること
意外と見落とされがちですが、とても大切なのが「販売する側にもメリットがある商品」であることです。メーカーだけでは商品は広がりません。代理店や卸会社、サロン、販売店など、多くの方が関わって初めて市場へ届けられます。
どれだけ良い商品でも、利益が出にくかったり販売しづらかったりすると、積極的に取り扱ってもらうことは難しくなります。反対に、商品の魅力があり、販売する側にも適切な利益が確保できる商品は、多くの方が「ぜひ紹介したい」と思える商品になります。BtoB ビジネスでは、この視点が非常に重要です。
売れる商品は、商品だけで決まるわけではない
魅力的な商品であることはもちろん大切ですが、それだけでヒット商品になるわけではありません。誰に届けるのか。どの販路で販売するのか。
どのタイミングで世の中へ出すのか。そして、PR・SNS・WEB マーケティングをどのように組み合わせていくのか。こうした要素が重なって、ブランドは育っていきます。
私はこれまでの経験を通じて、「商品を見る」のではなく、「その商品の未来を見る」ことを大切にしてきました。商品の魅力を最大限に引き出し、市場へどう届けるか。その視点を持ちながら、これからも商品づくりやブランドづくりのお手伝いをしていきたいと思っています。