COLUMN / 商品開発・ブランドプロデュース/大ヒットへの道
デパートの外商販売会で分かった、高額商品の売り方
少し前のお話ですが、高額な美容商品を扱っていた頃、有名百貨店の外商顧客様限定販売会へ商品をご提案し、採用していただいたことがあります。外商のお客様だけが招待される特別な販売会です。「本当に良い商品であれば、このようなお客様にも受け入れていただけるのではないか。」
そんな思いもあり、一つのチャレンジとして参加しました。その時、美容関連の出展は私たちを含めてわずか 3 社。もう 1 社は、誰もが知る有名メーカーでした。
商品の魅力にも販売にも自信がありましたが、結果は期待していたほどではありませんでした。もちろん、高額商品のため数点売れるだけでも売上としては大きく、美容関連 3 社の中では一番の売上となりました。それでも率直な感想は、「高額な美容商品は、この場では思った以上に売りづらい。」
というものでした。一方で、その販売会で次々と売れていたものがあります。それは、高級時計や絵画でした。
その光景を見て、「なるほど」と妙に納得しました。富裕層のお客様は、高額だから買うのではなく、資産価値や希少性、所有する喜びを感じられるものにお金を使われるのです。この経験から改めて感じたのは、商品力だけでなく、「誰に、どこで、どのように売るか」がとても重要だということでした。
どれだけ素晴らしい商品でも、販売する場所やターゲットが合っていなければ、本来の魅力は十分に伝わりません。逆に、商品とお客様がぴったり合ったときには、驚くほど自然に売れていきます。PR やマーケティングでは、商品の魅力を伝えることももちろん大切ですが、「どの市場で勝負するか」を見極めることも、それと同じくらい重要なのだと実感した出来事でした。